2017年4月26日水曜日

【アモリ通信106:4連覇以上してほしい!! 】   20170426


福島清隆 さん


こんにちは。

参謀育成コンサルタントの福島清隆です。


本日のテーマは
   「 4連覇以上してほしい!! 」です。

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     勝ち続ける理由

     青山学院大学陸上競技部 監督

     原 晋 (Hara Susumu)


結果を出せるチームは、こうつくる!

箱根駅伝初優勝、連覇、そして次なるステージへ!

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2017年正月。

箱根駅伝で圧倒的勝利で3連覇を達成した青山学院
大学(以後「青学」と表現します)

その監督の原晋氏はTVのバラエティ―番組でもよく
見かけます。

優勝直後ならまだしも、この人「出たがり?」、
「自己顕示欲の旺盛な人なのかな?」とか思って
ました。


優秀な経営者の定義はいろいろあるかもしれません
が、スポーツに関しては、より分かりやすいと私は
常日頃から考えてます。

実績を残し続けるチームには、必ず優れた監督
がいる。

日本代表のラグビーの場合は、ヘッドコーチであり、
監督はいないようですが。


とにかく、強いチーム、連覇するチームの監督は
確実に指導力が優れている。
選手を育てる能力が優れている。

100%、そう言い切っていいと私は思います。


箱根駅伝での青学がこうも強いと、監督に注目
せざるを得ません。

そして、この人、やたらとTVに出たがるような?
どんな人なんだろ。

他にも既に何冊か本を出されている。
少なくとも3冊くらいは読んでから、アモリ通信
で取り上げるべきではないか

そう思ったものの、「勝ち続ける理由」1冊で
同氏の素晴らしさを痛感したので、早々とネタに
することにしました(^^♪


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原 晋(はら すすむ、1967年3月8日 - )は、
元陸上競技・マラソン選手、指導者。

青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督。

関東学生陸上競技連盟評議員。

GMOアスリーツアドバイザー


瀬戸内の古い港町である広島県三原市糸崎町
松浜東の出身

幼少期は海が遊び場

小学生の頃から、ソフトボールは4番で
ピッチャー、相撲は主将と運動万能であった。

中学から陸上部、長距離を始め、
中1のマラソン大会では、上級生を抑え
校内1位。

進学した世羅高校3年時の1984年主将として
全国高校駅伝2位に貢献(優勝:報徳学園)


世羅高校OBが監督を務めていた中京大学に
進学し3年時に日本インカレ5000メートル3位。

1989年、郷里の中国電力に入社し陸上競技部の
創設に参加。

1993年には主将として全日本実業団駅伝初出場
に貢献した。

しかし故障が原因で入社5年目の1995年、
27歳で選手生活を引退。

その後は10年間、中国電力でサラリーマン生活
を送る。

箱根駅伝の出走経験や出場校OBではなかったが
36歳のとき、(中略)、
2004年に青山学院大学陸上競技部監督に就任。

      (中略)

2016年第92回箱根駅伝で2年連続優勝に導く。
2016年の出雲駅伝で2年連続3回目の優勝を皮切り
に、2016年全日本大学駅伝優勝、2017年第93回
箱根駅伝で3年連続優勝と「大学駅伝三冠」を
達成する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E6%99%8B


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いつものように、書き出せばあれこれ長くなって
しまいます


この本を読んで、私が感銘を受けた部分を3つほど
サマリーします。

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大義を掲げて挑戦する。 (P66~)


2004年当初は、箱根駅伝出場が使命であり最大の
目標であった。


大義を掲げて挑戦するというスタイルを採ること
にした。


大義は、箱根駅伝出場、箱根駅伝優勝、陸上界の
改革と変わってきたが、努力するというスタイル
は終始一貫してきたと思う。


掲げた大義が間違っていれば、人は付いてこない
が、大義が正しければ人は自ずと付いてくるはず
だというのが私の信念。


全体の3割の賛同を得られるような大義であったら
推し進めていこうというのが私の考えであった。




バッシングに怯(ひる)まない  (P20~)


初優勝後、インターネット等を通して
「タレント気取りしやがって」
「テレビ、出過ぎじゃね」
とかいったやっかみの書き込みが噴出した。


中には面と向かって
「おまえ、最近、テレビ出過ぎだろ」
「出る杭は打たれる」という諺を地で行く
バッシングであった。


しかし、チャラいのをモットーとしている
私は、ニコニコ笑って
「ああ、いいじゃないですか。陸上界を
もっと盛り上げていくためにも、優勝監督
が積極的にテレビに出演しないとダメですよ

あなたもどんどんテレビに出てくださいよ」
と申し上げたしだいである。


私はそんなバッシングには一切、怯まない。
     (中略)
陸上界をメジャーにするという大義がある
のでヘッチャラなのだ。

     (中略)

実際には、私は9割以上の練習に出て指導
している。




時代遅れの陸上指導  (P68~)


陸上界の発展を阻んでいるの壁のひとつが
旧態依然としたトレーニング方法だ。


男女問わず、まず指導されるのが躾であり
監督やコーチといった指導者への服従である。


口答えは許されず、場合によっては体罰も
加えられる。


選手たちの自主性が奪われ、根性論や精神論
を叩きこまれる。


マラソンや長距離走の場合、
「練習中に笑うな」
「しゃべるな。黙っていろ」
「監督の言うことを聞け」
「地味な服を着ろ」
しゃべることもタブーで、食べること、
寝ること、風呂に入ること、すべてが
修行であるとされる。

   (中略)

そういう修行僧的な陸上競技は、まず
まったく面白くない。しかも、人間的でない。


引退後、選手はうまくコミュニケーションを
取れない人間になる。

だから、出世もできない。

そんな社会的に役立たない選手を育てて、何の
意味があるのか。

   (中略)

今でもそうしたやり方で指導している大学や
高校の陸上部があり、それが主流になっている
地域もある。


そういうやり方で鍛えないと伸びないというので
あれば仕方ないかもしれないが、サッカーや水泳
など他の競技では、全く違うアプローチで世界的に
活躍する選手が出ているではないか。


青学の陸上部は箱根駅伝で連覇することで、
陸上の長距離でも別のアプローチで選手が育つ
ことを実証したと思う。


にもかかわらず陸上界からは「テレビに出過ぎだ」
「チャラい」という私のキャラクターに対する
バッシングややっかみが横行し、事実や実績を
受け止めようとしない。


しかし、私には陸上界をサッカー界のように
華やかにしたいという大義があるから、ブレたり
たじろいだりすることはまったくないのである。


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他にも書きたいことは山ほどあります。

青学陸上部の名物となっている
「目標管理シート」も欠かせません。

A4用紙1枚にチームの目標と個人の目標を書き込
んだものだそうです。


原監督は、サラリーマン時代「伝説の営業マン」
としての実績も残されているようです。


次の2つも、個人的に秀逸と思うので転記します。


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強い組織が勝ち続けるには、どうしたらよいのか。

この究極の問いに対する私の答えは、われながら
地味である。

「当たり前のことを当たり前にやること」。
これしかないだろう。



2015年に初優勝して以後、バラエティ番組に
出演したり雑誌で対談したり、全国各地で講演
したりしてきた。

さらに、芸能人から経営者、そして政治家まで、
さまざまな分野の人たちと話をして、
  「組織論は、どの分野でも一緒やね」
という思いを強くしている。

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まさに、経営者感覚で原監督は人を育て、チームを
強化してきた訳です。

実績を残した企業の名経営者と同じです。


私は青学OBではありませんが、青学には箱根駅伝
で4連覇どころか、10連覇とまではいいませんが、
7連覇くらいしてほしいと真剣に思います。


2017年の2位以下の大学。
東洋大、早稲田大、順天堂大、神奈川大、
中央学院大、日体大、法大、駒大、東海大、
そしてシード権を逃した、他の伝統校、強豪校。

どのチームの監督も、自分なりの信念を持って
おられる方々だと思います。

しかし、これらのチームの監督に、選手育成、
チーム強化他で何がしかの変化があるのでしょう
か。

旧来の、「我が道を行く」、
「時代が変わっても、自分の指導法は変わらない」
「あんなチャラい男に学ぶ必要はない」

そういう感覚の監督が大半なら、青学の牙城を
崩すことは難しいかもしれません。

原監督を見習えとまではいわないにしても、いい
ところは素直に学ぶ必要があると私は思います。


7連覇位すれば、引退した方がいいような経営者
感覚には程遠いような監督なら、やっと目覚める
のかもしれません。

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(P183)

今の陸上界を見て残念なのは、あの30年前の
指導方法が今も通用すると考えている指導者が
大勢いることだ。

私のステージ理論からすれば、未だにステージ1
の段階に止まっているのだ。

言っていれば、失われた30年である。

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まだまだ書きたいのですが、最後に同書の
終章「陸上界を変える!ハッピー大作戦」
の目次だけを転記します。


リオでのマラソン惨敗

中距離・マラソン部責任者はいったい誰を強化
しているのか

マラソン復活の機を逃した

長距離の何が問題なのか

駅伝を軸に陸上人気を高める


陸上界を変える!ハッピー大作戦・1
箱根駅伝の全国化

1.箱根駅伝を100回大会を機に全国化する
2.箱根駅伝のエンタテイメント性を高める
3.大学・実業団対抗駅伝を新設する


陸上界を変える!ハッピー大作戦・2
日本マラソンの復活

1.グレード制を導入する
2.ポイント制を新設する
3.指導者を選択できるしくみをつくる
4.俊足ジャパンを立ち上げる
5.既存の大会を改革する

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原監督の陸上界を変えていきたい。
サッカー界のような人気のある世界にしたい
という想い、願いがひしひしと伝わります。


日本のマラソン界が現在、長期的に不振なのは
陸連の構造的な欠陥があるのかもしれない、と
なんとなく勘繰る気持ちになりました。


現実に、水泳もラグビーもサッカーも体操も
復活しているのですから。


陸上界の指導者や陸連関係者は、原監督の
指導法やビジョンを学ぶべし!!



惚れ込み過ぎでしょうか?




福島さんは、このメルマガを読んだだけで
原監督が優れた指導者であると感じられるで
しょうか。

単に、運がいいだけと思われるでしょうか。


現在の陸連幹部の考え方、高校、大学、実業団の
多くの現場の指導者の指導法が、時代に合わなく
なっている現実があるかもしれないと思われる
でしょうか。




ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

福島さんの幸運な日々を祈念します。



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