2017年7月12日水曜日

【アモリ通信117:限界突破集落】  20170712

福島清隆 さん


こんにちは。

参謀育成コンサルタントの福島清隆です。



本日のテーマは「限界突破集落」です。

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  地方を捨てる必要などない

    「限界突破集落」


  「技術」 バイオを活用したインフラ
       ドローンや自動運転

  「女性の力」
       寿命の延びと地方再生の核

  「グローバル化」
       IT技術の革新で世界へ


  日経ビジネス2017.05.01
         (P42 ~ P47)

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もう10年近く前のことだと思います。

ある大企業の実力会長が講演でおっしゃってました

「日本は先進国で(一番だったか?)
   「都市化が遅れている」 と。

 都市化を進めれば、過疎地での無駄な公共費用や
開発も回避できて、強靭な国家創りが可能となる」


なるほど、自分の感覚にないことを言われると、
とりあえず「納得」してしまう我が「長所」か
「短所」か分かりませんが  (苦笑)


日本国内から過疎地がなくなり、大都市とばかり
とは言いませんが、そこそこの規模の都市が、
社会基盤上、効率よく配置されてあったら。


社会を運営する諸々の「コスト」は随分、削減、
改善されるのだろう。


が、しかし、そんなことを本気で考えてたら、
「政治家はまず、選挙で受からない、落選する
んだろうな・・・・・」

「日本全国から過疎地を完全に無くしてしまおう」

声高にそんなことを言う政治家が出てくることは
まずないのでは?

決してそれを望んでるわけではありません。

ただ仮説として2050年の日本の人口を1億人と
予想して、33年間で3000万人の人口が減少すると
仮定した場合。

   3000万人÷33年÷12か月=約76000人

ざっくり言って、
毎月76000人の都市が消失していくのかぁ~

実際にはそんな減り方はしないでしょうけど。



今回のテーマはそういうことではありません。

もっともっと小さな「町」、「村」でも生き残っ
ていけるという話です。

(その是非は別問題で後述します)

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PART1   「技術」で限界を超える

日本最北の有人島、北海道礼文島内にある
宇遠内(うえんない)地区。

住民は約50年前の最盛期でも十数世帯。
現在は3世帯9人。

(人口の半数以上を65歳以上を占めることが
「限界」の基準。
 全国に15000以ある)

約2年前に、川村桂太氏(29)、野愛(28)夫婦
が里帰り。1年前に娘の奏愛ちゃんが誕生。

高齢化率は9人中3人、33.3%まで低下。

工夫次第で普通に暮らせるので川村夫婦は
島に戻った。

最大の課題が下水処理。

「バイオトイレ」で解決に向かう。

商品名「バイオラックス」を全国の限界集落
に普及させて地方創生に貢献したい。
( 正和電工 橘社長 )

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瀬戸内海に浮かぶ男木島

四国の玄関口、高松港の沖7.5kmにある周囲
4.7kmの小さな島。

人口162名に占める65歳以上の比率は68.5%。

「海上空中物流ルートを作る」

島側と高松側に専用の離着率スペースを設置

約3kgまでの荷物を搭載する大型ドローンを
往復させる構想。

高松から島まで時速100kmで走行し約5分で
島に到着。

ドローンなら濃霧でもGPSを使って24時間
何度でも輸送が可能。

男木島では、空き家率が約7割。

約200戸の古民家をIT企業のサテライト
オフィスや芸術家の工房にできないか?

人が増えれば、島内を自動運転機能が
付いた台車を走り回らせる計画
( かもめや  小野正人社長 )

ドローンでの物資運搬や陸上の自動運転は
都会では法規制他で困難だが、限界集落で
進む「技術による限界突破」の試みが
次世代技術の実用化を促進する可能性が
ある。


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PART2   「女性の力」で限界を超える


宮崎県美郷町上渡川地区。

日本で最も訪問しにくい場所の一つ。

自家用車やタクシーでしか行けない。

人口369人のうち、65歳以上が55.8%。

離島より高齢化率は低いが人口構成のボリューム
ゾーンが80歳代。

上渡川で長年暮らしてきた平均年齢70歳の5人の
女性が「渡川マンマ」という組織を設立。

高齢者宅60世帯へ弁当を日々配達。

資金が早晩行き詰る。だったら大きな組織を作っ
ちゃえ。できることは全部やっちゃえとなった。

宮崎県に出向き、補助金を申請し、約25年間閉鎖
されていた野菜の加工場を大調理場に改装。

近隣の過疎集落への外販も始めた。

弁当以外に菓子なども製造し販売。

古民家カフェの運営や宮崎市内での弁当の出張
販売にも乗りだす。

”ずぶの素人”が始めた地域活性化策が軌道に
乗りつつあるのは女性の力によるところが大きい。

女性は「我慢強さ」、「コミュニケーション」、
「大胆さ」の3点で男性より優れていることが
定説になっている。

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京都市美山町板橋地区

1000年以上前から若狭と京の都を結ぶ鯖(さば)
街道が通り、旅の要衝として栄えた同地区。

現在では人口減少が急速に進行。

京都市内から車で1時間30分以上。最寄りの
コンビニからも17km離れた過疎の村。

出産したばかりの28歳の中島琴美社長が
「板橋食堂」という会社を立ち上げ、地元に
自生するユズを加工しジャムやゆずこしょうに
する事業に乗り出してる。

中島社長は兵庫県加古川市出身。

地元の男性と知り合って結婚。

2年前、娘が生まれて「この子のためにも
美山町を限界集落にはさせない」という使命感
をもつようになり会社を立ち上げた。

「地元経済が活性化すれば、多くの子供が放課後
日が暮れるまで校庭で遊べるようになるし、子供
が生まれるのが当たり前のことになる。

そのための一助になりたい」(中島社長)


過疎地で奮闘する女性とは対照的に、男性に関す
る元気なニュースはなかなか聞こえてこない。

孤独死の8割は男性という統計もある。

女性よりコミュニケーションが苦手なため、退職
により社会との接点が減り、一気に孤立してしま
うという分析が多い。

人口減による地域経済の負のスパイラルを断ち切
るには、都会以上に「女性活用が鍵を握る」と
言って間違いなさそうだ。

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PART3    「グローバル化」で限界を超える


広島県沖の大崎上島という限界集落で採れたカキ

島のカキを香港に輸出しているのが島内に本社を
置く、ファームスズキ:鈴木社長。

勤めていた商社を退職して島に移住。

35歳の時、地域は限界に差し掛かっていた。

高齢化率は60%を超え、生鮮食品の不足は
香川県の男木島と同様で、フェリーに乗っての
買い物は必須。

そんな中、放置された10万平米の塩田跡が鈴木社長
の目に留まった。

ここを使って日本初のクレールオイスター
(塩田熟成ガキ)を生産すればどうか、と直感した

広島県には、江田島や情島など伝統的なカキの産地
がいくらでもある。

ほとんど知名度のない大崎上島産のカキなど、仮に
完成しても競争力があるはずがない。

それが島民の共通に認識だった。

だが、県の研究所や大手カキ生産会社のアドバイス
を得ながら、カキの養殖に成功した鈴木社長は、
いきなり香港に輸出した。

水産商社に勤めていた鈴木社長は海外のカキ市場に
明るかった。

「海外では瀬戸内海のカキは『瀬戸内海産』として
くくられ、細かい産地の差は問われない。

むしろフランス産に似た大崎上島産は、大柄で
プリプリした日本のブランドガキより支持される
可能性があると考えた」(鈴木社長)


狙いは大当たりで輸出量は急伸。

17年は昨年の20%増の24万個を出荷する予定。

今後、クルマエビやアサリの養殖にも挑戦し、
塩田による養殖を島の一大産業に育てていく方針。


広島県内最大の離島で、何度も架橋計画が持ち上
がりながら実現することのなかった大崎上島。

海外どころか島の外とも無縁な人も少なくない。

そんな”忘れられた島”が「グローバル化」とい
う、島民自身が思いもよらぬ戦略で救われる確率
は日増しに高まっている。


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以上5つの「限界突破集落」の事例はどんな過疎地
でも、知恵と工夫次第で」共同生活を維持すること
が決して不可能でないことを示している。


   地方を捨てる必要などない

      「限界突破集落」


  「技術」 バイオを活用したインフラ
       ドローンや自動運転

  「女性の力」
       寿命の延びと地方再生の核

  「グローバル化」
       IT技術の革新で世界へ


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(ここから私見です)


確実に進むであろう、人口減少と過疎化の波。

果たしてどういう国土開発計画や新たな行政が
望まれるものか。

今のままでは、相当な大都市以外は、それぞれが
中途半端に人口減となり、総てに効率の悪い
都市、町、村になっていくのではないでしょうか。

想定外に移民が増えれば別ですが、それはそれで
新たな問題が発生します。

まさかまさかで出生率が飛躍的に上がる・・・
これは考え難い。


あくまでも仮説としての暴論を言えば、例えば
人口10万人以下の市町村は統廃合する。

単なる統合ではなく、しかるべき地区の住民は
しかるべき地区に強制移住してもらう。

これによって、インフラの充実をはじめとして
財政から大いなるムダが削減され、「国家予算」
を有効に使えるようになるかもしれません。

冒頭に記した某大企業会長の都市化の論理は
そういう意味と私は理解してます。

極めて非現実的な暴論でしょうけれども (汗)

中国あたりでは、そういうことが可能で実際に
やっているようにも思われます。

しかし、日本では無理でしょう。多分。

残るのはウチだ、アンタんとこがこっちに来い
で、大モメでしょうね。

こんなことやる政府は許さねぇ~~とか???

そうでなくても、結果的に極端な過疎地では、
高齢化で消滅していく町や村が続出するので
しょうが・・・


ただ、大都市、中都市、小都市。
そして、選ばれた超小型都市(町・村)に整備
統合する流れはあってもいいのではないか。


「技術」と「女性の力」と「グローバル化」で
   『選ばれた超小型都市(町・村)』
というものもあっていいと私は思います。

もちろん、そこは何某かの付加価値を生み出す
あるいは、癒しの空間を備えている町や村。

そういう条件付きです。

机上の空論でしょうが、100年、否、50年かけて
実施しようとするビジョンがあれば実際にできる
のではないでしょうか。


バランスを欠いた判断でしょうか?




福島さんは日本各地の「限界集落」は
このまま無くなるしかない、あるいは無くしても
いいとお考えでしょうか。


僻地に少ない人間が住んでるだけの「村」に
存在意義があるでしょうか。





ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。




福島さんの幸運な日々を祈念します。



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2017年7月5日水曜日

【アモリ通信116:本能寺の変】  20170705

福島清隆 さん


こんにちは。

参謀育成コンサルタントの福島清隆です。



本日のテーマは「  本能寺の変  」です。

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 歴史は勝者の都合で書きかえられる。


 本能寺の変  秀吉の陰謀  井上慶雪

 本能寺の変431年目の真実   明智憲三郎

 図解 日本史 本能寺の変 諸説

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今回は歴史上のテーマです。

歴史には興味ないという方はスルーしていただけ
ればと思います。


三国志と三国志演義を趣味で楽しむようになって
「歴史には3つの話がある」と考えるようになり
ました。

順に言うと

 ① 正史(正式な歴史といわれるもの:三国志)
 ② 小説(作り話:三国志演義)
 ③ 本当の真実
   (証明のしようがない。推論・憶測)

一般的に、歴史上の事実(と思ってること)は
主に上記の①であって、②や③ではない訳です。



「本能寺の変」についても、私は特に勉強した訳
でもないので、要は「信長に虐められた光秀が恨み
を果たした」と単純な理解をしている人間の一人
でした。


2,3年前、「本能寺の変 秀吉の陰謀」を読む
機会があり、「なるほど、それもアリかな」と
感じていました。

今年、ある知人から
    「本能寺の変 431年目の真実」
という書籍を紹介され、先日やっと読み終えま
した。 (これは、まさに傑作でした)


「本能寺の変」については、いつかアモリ通信の
テーマにしようと思っていました。


上記3冊を簡潔にまとめるにしても長くなり過ぎ
るので「粗い」纏め方しかできませんが、少しだ
けお付き合いいただければ嬉しいです。

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図解日本史から「本能寺の変 諸説」を転記します


① 光秀単独犯説

1.怨念説 日頃から激しい叱責を受け、さらに
  中国攻めの際、所領を敵地に国替えさせられ
  恨んでいた。

2.野望説 光秀自身、最初から天下を取ろうと
  する野望があり、本能寺の変はその第一歩の
  戦いであった。

3.伝統重視説 もともと朝廷や足利家に近かった
  光秀が、伝統を打破しようとする信長を恨んで
  の犯行だった


② 明智光秀 共犯説

1.秀吉共謀説 天下統一へと暴走する信長を、
  秀吉と光秀が共謀して殺し、その後に秀吉が
  光秀を裏切った。

2.朝廷・公家黒幕説 伝統の破壊者信長を恐れた
  朝廷や公家たちが、伝統の庇護者である光秀を
  たきつけて討たせた。

3.家康黒幕説 信長に嫡男の信康と妻の築山殿を
  謀反の罪で殺された徳川家康が画策し、その
  恨みを晴らした。

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単純に1の①、光秀単独犯説・怨念説くらいの
イメージしかなかった私には、「秀吉の陰謀」は
新鮮な驚きでした。

同時に、歴史は勝者が勝手に「事実を書きかえて
真実にできる」ということを再認識するようにも
なりました。


上記の井上慶雪氏と明智憲三郎氏とでは、捉え方
が全く異なります。

井上氏は、基本、「羽柴秀吉こそが首謀者」という
視点で、歴史家として文献を調べ上げ、仮説を展開
しています。

同氏は「明智光秀公顕彰会」(光秀の事跡を正しく
伝えることを目的とした組織)の会員かなにかの
ようです。

一般的に誤解されている「光秀像」を正しく改めて
いきたいという意欲を感じます。



一方、明智憲三郎氏も多くの専門的な文献を調べ
上げ、光秀が謀反に至った「真実?」を解き明か
しています。

同氏は、明智光秀の子孫であり、日本歴史学会会員
土岐会会員(明智光秀の一族?)、情報システム学
会員とのことです。


どちらも精読すべき名著ですがここで両方をまとめ
るのは限度がありますので、明智憲三郎氏の著書で
私が感じた「驚きの推論」を中心に纏めてみます。


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1.軍記物はあれこれ尾ヒレをつけて話を膨らませ
  てある。

・ 光秀は安土城での徳川家康の饗応役を取り上げ
  られて信長を恨んだ。

・ 光秀は信長に難クセをつけられて殴られたので
  怨んだ。

・ 自分の大切な領地を取り上げる命令を受けて
  信長を怨んだ。

・ 信長のせいで光秀の母親が殺されたので怨んだ。


その他、秀吉の宣伝の書
  「推任退治記」(推はリッシンベン)
では、秀吉によって、明智光秀の所業をことごとく
秀吉の都合がいいように書きかえられているよう
です。


私が驚いた、明智憲三郎氏の推論の数々を端的に纏
めます。

推論といっても、諸々の文献を歴史学者としての目
で冷静に分析されたものであり、必ずしも同氏の
思い込みが過ぎるとは、私は思いません。


1.信長は、戦国武将に日本国内では新たに領地を
  与えられなくなるのを見込んで「唐入り」
 (中国大陸進出:当時の”明”)を本気で考えた


2.国内の主たる領地は、自分の血縁に繋がる人間
  他で固め、謀反の可能性のある有力な武将には
  新たな領地を朝鮮・明に移封しようと考えてい
  た。


3.光秀は土岐氏一族であり、その再興を願って
  いたが、いずれ「明」に追いやられる不安を
  感じていた。
  (これは、他の戦国武将、朝廷、そして秀吉に
  しても全く同じではなかったかと私自身も推測
  します)


4.巷言われるほど、信長は光秀を嫌っていたので
  はなく、相当に信頼していたと思われる。


5.本能寺では、本来、「徳川家康」を茶会の宴席
  で「光秀によって討つ」計画であった。


6.信長は光秀に秘密裡にその計画を授けていた。


7.一方、光秀と家康は事前に談合する機会があっ
  た。


8.本能寺の変は、家康を討つどころか、信長を
  討つための絶好の機会となり、光秀はそのチャ
  ンスを逃さなかった。


9.本能寺の変の後、家康は決死の覚悟で伊賀越え
  で岡崎に戻ったとあるが、実際は道中、地元民
  に助けられていた。(周到な準備があった)


10.光秀が頼みにしていた細川藤孝、忠興父子が
   秀吉についたのは大きな誤算だった。


11.いつか誰かが信長に謀反すると考えていた
   秀吉の動きの早さに光秀は破れてしまった。


12.信長・秀吉の政権で起きた光秀謀反・利休や
   秀次の切腹は「唐入り」でつながっていた。
   秀吉はそのことを隠すために歴史書を都合
   よく編集した。


13.秀吉も戦国武将に領地を与え、日本は自分の
   信用できる人間だけで治めるべく、信長と
   同じように「唐入り」を進めた。


14.当時の大名は、関白秀吉への恐怖心が大きく
   誰もが謀反など考えられなかった。


15.徳川幕府の時代になると、家康は光秀の
   生き残りを厚遇している。


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かなり大雑把にまとめましたが、

「本能寺では本来、光秀が家康を討つ計画だった」
「それを逆手に、光秀が信長を討った」
「信長の”是非に及ばず”」の深い意味が分かった

この3点に大きな驚きを覚えました。


「本能寺の変 431年目の真実」は何度か
熟読する値打ちのある名著だと思います。


明智憲三郎氏が巻末で唱えている重要な部分を
サマリーします。


・織田信長や豊臣秀吉の唐入りは彼らの誇大妄想
 ではなかった。

・「御恩と奉公」の時代には領地の拡大が武将に
 とって必然の目的であり、天下統一した後は
 国外に領地を求めるしかなかった。

・「唐入り」は天下統一の先にある戦国武将の
 論理の帰結だった。

・徳川家康はその論理を断ち切ることによって
 260年の平和国家を実現した。

・国外の土地を求めず、国内で土地を回す仕組み
 を作った

・それが改易、すなわち大名の取り潰しである。

・失態を犯した大名を取り潰し、空いた土地を
 手柄のあった大名に与える仕組みである。

・江戸時代には160家もの大名が改易された

・家康は唐入り政策を破棄し、朝鮮との善隣外交
 に力を入れた。この期間に日朝友好の蜜月を
 築いた。

・ところが、明治政府は徳川幕府の平和国家・
 善隣外交の理念と仕組みを破却した。

・家康によって破却されていた豊国神社を再興
 して秀吉を神として祀った。

・その結果、昭和の時代に至って再び唐入り
 (中国大陸侵攻)へと進んでしまった。

・我が国は歴史に学ばなかったのである。

・現代人は戦国武将がどれほど領地の拡大に
 こだわったかを理解できないであろう。

・しかし、武将を企業の社長、領地を利潤に
 置き換えてみれば、それは正に現代に起きて
 いる事と同じだ。

・企業は利潤の拡大を続け、国内市場で限られ
 たパイを取り合った後には、国外の市場を求
 めて海外に進出した。

・その活動はグローバリズムと称して留まる
 ことを知らずに続いている。


『さて、戦国武将が子の代の生存と繁栄に責任
 を果たそうとした思いを現代人は共感できる
 であろうか。

 自分自身がどう生きるかに追われて、その思
 いは希薄な気がする。

 次世代のために何をなすべきか、何を残して
 何を残さざるべきかを考えることにもっと
 頭脳と時間を使わねばならないのではなかろ
 うか』

------------------------------------------

ざっくりと個人的妄想で考えると・・・・・

自分が一時的に海外勤務(単身赴任)になる
ならともかく、家族・兄弟・親戚で(ちょっと
言い過ぎですが・・・)海外のどこかに移住
して、日本には戻ってこなくていい・・・・・


今の日本に見切りをつけて日本とは縁を斬り
たい。

あるいは、他国に移住してその国と日本との
懸け橋になりたい。

そういう志のある方なら別ですが、そうではなく
単に「上からの命令?」で他国への強制移住を
「素直に受け入れる」ことができるでしょうか?


私なら「謀反」を企てる可能性大です(汗;;)


---------------------------------------

徳川家康はその論理を断ち切った。

国外の土地を求めず、国内で土地を回す仕組み
を作った

失態を犯した大名を取り潰し、空いた土地を
手柄のあった大名に与える仕組みである。

江戸時代には160家もの大名が改易された

---------------------------------------

もちろん、今の時代、海外進出を全く否定する
ことなどあり得ませんが、一方で、国内で
無能な経営者、プロスポーツの監督など、
力量不足の人は退場すべきと私は考えます。

代わって、「考え方×熱意×能力」の優れた
人が、そのポジションについて実績を残して
行くこと。

より大きな視点で考えれば、(優秀か否かは
結果論であるにせよ)「優秀な人が常に組織
の長になって汗をかくことが、「成長・発展」
に欠かせない原理原則だと私は信じます。



福島さんは「本能寺の変」は本来は
信長が光秀に命じて、家康を討つ計画だった
ということ。

光秀がそれを逆手にとって、信長を討った
という推論をどう思われますか。


現代の企業の「海外進出」というグローバル化
は必然的なものと考えられるでしょうか。



ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

福島さんの幸運な日々を祈念します。





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