2017年4月12日水曜日

【アモリ通信104:流行らなかったものから学ぶ】  20170412 

福島清隆 さん


こんにちは。

参謀育成コンサルタントの福島清隆です。


本日のテーマは
   「流行らなかったものから学ぶ」です。

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  セカンドライフ

  2000円礼

  復活祭(イースター)


  これらはなぜ流行らなかったのでしょう?


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今回は日経BP社から送られてきた某資料の中の
一部からテーマを選びました。

(社長のための経営ハンドブック2017年版)


企業や政府が主導して流行らせようとして、名前
は広まったものの、消費者に受け入れられなかった
ものもある。


「たまたま運が悪かったから」ではなく、明確な
理由がある。


そこに目を向けて、消費者の行動について多くを
学ぶことが大切。


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1.セカンドライフ

インターネット上に構築された広大な仮想空間の
中に自分自身の分身(アバター)を住まわせ、
その世界の中で現実とは全く違う生活(第二の
生活=セカンドライフ)を送る。


最大の特徴は、
「ゲーム内の仮想通貨が現実に換金できる」
という点。

この一点で

「本当に第二の人生をセカンドライフ内で謳歌
できる」

「子供の夢をかなえられる」

「大きなビジネスを興して億万長者になりたい」

という多くのユーザーがセカンドライフに飛び込ん
だ。


当時の勢いはすさまじく

「ゲーム内の建物やメディアや看板に本物の広告を
入れるといった現実の企業活動の増加」

「土地の転売を繰り返し、実際に大金を得る事例」

「会社を興して多数のアバターを雇用」

「関連図書の出版」

「セカンドライフを活用したテレビ番組の増加」

などの現象があった。


ここに目を付けた多くの企業が、セカンドライフ
を現実の業務にリンクさせようとした


しかし、当時はPCやインターネットが今ほど
定着していなかったため、画期的すぎて、海外製
のゲームに嫌悪感、猜疑心、技術的な問題を感じ
た人が少なくなかった。


そしてゲーム内で「脱税」、「性的虐待」、
「賭博行為」という問題の発生により、それまで
の活況は嘘のように静まり返った。


セカンドライフは、
  「ああ、そんなものあったねぇ」
という記憶にすら残らない人が多くみられた。


結局セカンドライフは「流行らせようとした企業
だけが必死になり、逆に多くのユーザーが冷めた
目で俯瞰する」という構図によって廃れた、
砂上の楼閣のようなプロダクトだった。


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2.2000円札


当時の小渕総理大臣が「沖縄サミット」と
「2000年」を記念して発行した額面2000
円の日本銀行券。


政府としては、バブル崩壊で不景気に喘いでいた
日本経済を、新しい紙幣の流通によって活を入れ
たいという思惑があったのであろう。


しかし、巨額のコストや手間をかけて流通させよ
うとする政府への猜疑心、自動販売機や両替機、
レジスターでの使用コストを民間に負担させる
ことへの国民や企業の拒否反応にあった。


そもそも支払いやお釣りに2000円紙幣を
使う必要性を感じる国民が多くなかったなどで
今では姿を見なくなった。

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3.復活祭(イースター)

「キリスト教のイエス・キリストが十字架に
かけられて処刑された際、その3日後に生き残
った(復活した)ことを記念するための祭り」


キリスト教下で行われる本来の行事内容。

「家族とともにご馳走を食べ、エッグハントや
エッグロールなど、卵を使った玩具やゲームで
遊び、祈り、復活を記憶する」というもの。


仏教徒が多い日本で、「クリスマス」、
「バレンタインデー」、「ハローウィーン」が
あることを考えると、復活祭があってもいいか
もしれないが・・・


「クリスマス」や「ハローウィン」は他国の
祭でもあるにもかかわらず、今や日本を
代表する大きな年中行事に昇華した。


「バレンタインデー」は、「好きでもない人に
義理チョコを渡すのは無駄」や男性側の
「3倍返しを期待しただけのチョコは欲しくな
い。

「お菓子メーカーに踊らされることがばかばか
しい」という声が年々大きくなり、若干下火に
なっている。



「クリスマス」、「ハローウィン」の存在感に
目を付けた大手企業が、そういった行事のない
時期に高い経済効果を見込んで「イースター」
を広めようとした。


しかし「イースター」は企業の」強力な後押し
があったにもかかわらず、全くといっていい
ほど消費者に受け入れられず、一部のテーマ
パークの限定行事に名を残す程度である。


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経営者が肝に銘じておきたいことは、


「新しいものに敏感で、その情報をネットで
熱心に拡散してくれる一握りの消費者が
ますます大きな影響力をもつようになってい
る」ということ。


「良いものは宣伝しなくても自然に売れる」
ではなく「良い商品は良いプロモーション
(情報提供・宣伝方法)と合わされることで
売れる」という時代に移り変わろうとしてい
る、ということ。


「新製品の開発・マーケティング・
コールセンターでの顧客対応・それらに伴う
予算編成など、あらゆる部分で”彼ら”の
存在を念頭に置いた工夫や仕掛けが必要」


「良い製品」と「良いマーケティング」
をつなぐのは「これからの市場(宣伝)を
担う”彼ら”のような消費者」である。



”彼ら”

「新しいものに敏感で、その情報をネット
で熱心に拡散してくれる一握りの消費者」

「一握りの流行に敏感な消費者」

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日経BP社の資料だからとまでは言い切れま
せんが、基本、大手企業もしくはそれに
準じる企業向きの論説に私には思えます。


しかし、それでもやはり「考え方」は
中小・零細企業にもそのまま当てはまると
考えてもいいのではないでしょうか。


中小零細企業には、当然、大企業のような
資金力はありませんが、しかし

 「一握りの流行に敏感な消費者」

 「情報をネットで熱心に拡散する」

これは重要なキーワードではないでしょう
か。


平たく言うと、そういう人を見つければ
  「大してカネはかからない」
のでは?


それが問題だ・・・・・と言わず、個人事業主の
私も、このキーワードを脳裏に刻んで、必ず
ブレークする日をイメージし続けます
           (^^♪ (^^♪ (^^♪







福島さんは他に「流行らなかったもの」
でなにか思いつくものはないでしょうか。


それらは何故、流行らなかったとお思いでしょう
か?


ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

福島さんの幸運な日々を祈念します。



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