2017年2月8日水曜日

【アモリ信095:モンゴル帝国とシリコンバレー 】  20170208

福島清隆 さん


こんにちは。

参謀育成コンサルタントの福島清隆です。



本日のテーマは
  「 モンゴル帝国とシリコンバレー 」です。

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    【 経営者の器量 】

「モンゴル帝国とシリコンバレーの共通点」

 労働の対価が塩  命の対価が銀

 塩がサラリー 銀がストックオプション

 (日本のサラリーマン、兵隊は塩しか与えられ
  てない)

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今回は「孫正義の焦燥」 第6章
 ”モンゴル帝国とシリコンバレーの共通点”
についてまとめてみます。  (P243~249)



1. チンギス・ハンは騎馬軍団を率いて、
   ユーラシア大陸全域に及ぶ史上最大の
   帝国を築いた。

2. チンギス・ハンは攻めていく相手の国に

  「降参せい、嫌なら皆殺しにするぞ。
   王は殺して頭蓋骨を切って杯にして酒を飲む
     ぞ」と相手を脅かした。

3. それだけ恐ろしく脅かしていながら

  「降参するなら許す。王の地位は保全する。
  宗教も保全していい。言葉も保全していい。
  教育も保全していい。妃もそのままでいい」

  とした。

4. 相手が
  「そんなにいいんですか。じゃあ何を
   ギブアップすれば、許してくれるんですか」
    と、聞く。

5. それは2つだけだ。
   塩は100%独占させろ、銀も100%召し
      上げるぞ。塩と銀だけは一粒も残してはなら
      ん」と。

6. 攻められる相手からすると

   ”皆殺しになるか、この2つだけ差し出すか
   の選択になる”

  「ああ、もうそれなら降参した方がいい」
   ということで破竹の勢いで降参させていった

7. チンギス・ハンは、むちゃくちゃ野蛮で
   むちゃくちゃ皆殺しばっかりやったという
      イメージがあるかもしれないが、そうではな
      い。

8. そういうむちゃくちゃな皆殺しはたまにかし
      ていない。

   それは見せしめで勝っているのにわざわ生き
      埋めにすると。

   生きたまま目をくり抜くとか、むちゃくちゃ
   に見せしめをした。

9. それは一罰百戒で一回でちゃんと恐ろしとい
   うイメージがつけば、それで充分なのだ。

10.毎回それをやると相手は必死に抵抗する。

   たまに見せしめでやって、残りは
   「俺はそこまでするつもりはない。銀と塩だ
   けはよこせ。そしたらもう全部安泰にしてや
   るから」

11.そうすると、恐ろしいのが来ると思ったら、
   拍子抜けする。

   「え?それだけで本当にいいんですか」

12.初めのイメージが怖いから、意外に悪くない
   と感じるかもしれない。

   「いや、分かった。
         じゃあもう手を打とう」
    となる。

13 チンギス・ハンの馬の足音がだんだん聞こえ
   てきた段階で
      「塩と銀、用意しとこう」となる。

14.それで、
   「そうか降参してくれたか。兵隊には塩やる
   ぞ。銀やるぞ。ついてこい」となる。

15.馬に乗って攻め込んでいく時に、途中にいる
   羊とか牛とかを連れていくので食料はそれで
   ある。米粒も乾いているからある程度持って
   いける。

16.命がけの切った張ったは365日の何日しか
   ない。

   ユーラシア大陸は広い。

   陣形を作るとか、走るとか、準備の方が忙し
   い。

   その時には、汗流すから、塩がないと食えな
   い。塩が汗で体外に出るから。

   塩がないと野菜も肉も食えない。

17.馬も塩をなめさせないと持たない。

   だから、?「塩は汗の対価なのだ」

18.つまり、「労働の対価が?塩なのだ」

19.命を捨てて、勝って首取ってきて帰ってきた
   将軍に対して
          「じゃあ、塩やるぞ」
      と言っても
     「えっそれ、それっ?」ってなる (笑)

20.そこで、一包「ぽん」と与えた時
   「ああ、銀だ、おお、よかった。命懸けた
   かいがあった」となる。

21.一袋で命を懸けられる対価が銀である。

22.命の対価が銀。 汗の対価が塩。

   命の対価が銀。 労働の対価が塩。

   日本人のサラリーマン、兵隊は塩しか与えら
   れない。

23.サラリー。サラリーマン。
   塩しかもらったことがないから分からないだ
   ろう。

24.塩ばっかりもらってナメクジと似てる。死な
   ないように、塩ばっかりもらって、しょっぱ
   い毎日です(笑)

25.日本の兵隊は塩しかもらえず、それで精神論
   ばかり言われる。

26.塩以外を求めるのは不謹慎だ。
   武士の風上にもおけない。

   とかいっても、塩しかもらっていないのは
   江戸時代だけ。

27.家康の前の時代はそれこそ「国盗り物語」

28.この城一つやると言って、信長なんか、ばん
   と報酬を与えまくって、秀吉も与えまくって
   いたじゃないか。

29.奪う前の城を与えるわけだから、レバレッジ
   効果が大きい。

30.「勝ったら与えると。チンギス・ハンはまさ
   にそれを使い分けていてそのために塩と銀を
   独占していた」

31.現代でいうとストックオプションとは、

   普通の平均的な人間が一生で使い切れない
   だけの対価。

   アベレージの人間が退職金で使い切れない
   ほどの対価。

   一攫千金、つまり何十億もの対価を渡すとい
   うこと。

32.それがチンギス・ハンの時代は銀だった。

   限られた一握りの将軍が命がけで10万人、
   20万人の群れを引き連れて、100万人
   の大軍に突撃していく。

33.その報酬体系が、アメリカ復活の最大の源
   だった。

34.1980年代にたそがれたアメリカがもう
   一度復活したのは、シリコンバレーの
   ストックオプション制度によるものだった。

35.それが伝搬してウォールストリートにもう
   一度活気が戻った。

36.ストックオプションとは、株式をあらかじめ
   決められた価格で購入できる権利(新株予約
   権)のうち、会社が自社の関係者に割り当て
   るものを指す。

37.ソフトバンクは2013年に総額325億円
   を上限に自社株買いを実施。

38.取得した自社株は、すべてストックオプショ
   ンで付与する株式に充当した。

39.権利行使の条件
   2016年3月期に営業利益
   1兆2000億円超

40.対象
   ソフトバンク本体や子会社の
   取締役、執行役員、従業員。

41 2015年の株価はおおよそ7000円前後
   で推移。
   権利行使の4750円を上回っている。

42.権利を持つ社員は、条件を満たして株式を
   売却すれば、大きな収入を得られる。

43.チンギス・ハン流にいえば、孫は社員に
   「銀」を与えることになる。


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2016年12月上旬のソフトバンクの株価は
7000円を少し下回る程度です。


孫正義に対する評価も人それぞれでしょうが、
一般的な人間の評価軸で評する人物ではないよう
に私は常々感じています。


また、今回のような内容は、もしかしたら人に
よっては「経済第一主義の思想に犯されているから
世の中から大切なものが失われている」と評する人
がいるのかもしれません。

考え過ぎ、誤解でしょうか?


私には、そういう人は「経済」と「経営」を同じ
尺度で捉えているように思えてなりません。


「小さくてもいい。価値を高めよう」

もちろん、それも重要な価値観であり、経営方針
であって然りと思います。


しかし、企業経営に置き換えてみれば、やはり
「中小零細企業が世界に冠する大企業に育った」
という実績を残した経営者は私の感覚では偉大な
人物です。

松下幸之助、稲盛和夫、孫正義、柳井正、そして
永森重信。

好き嫌いは別として、私からすれば雲の上の
凄い経営者です。


より多くのハードやソフトを世の中に提供すること
で、人々の生活を豊かにし社会貢献を果たし、

より多くの人を雇用することでも社会貢献を果たし

より多くの税金を納めることでも社会貢献を果たし
ているのですから。



中小零細企業の99%以上の経営者が、中小企業の
まま終わる現実があります。


しかし、なにも孫正義をはじめ上記の経営者程の
人々をある意味、「基準」にすることもないとも
思います。

ただ、中小企業のままでしかない、あるいはそうい
う実績しか残せていないのに、上から目線の思考
パターンが浸み込んでいる経営者や講師を見るにつ
け違和感を私は感じてしまいます。


例えば起業後、売上を100億まで成長させた人。
あるいは事業継承後、売上か利益を10倍以上成長
させた人。


「おいおい、言ってることがまだまだハイレベル過
ぎるだろ。もっと分相応にいけよ!!」

そういう別な自分が自分に警告している?


であれば、

起業であれ、事業承継であれ、経営者は

「10年を超して事業を継続・発展させている人」

「10年を超して黒字経営を続けた実績のある人」

規模の大小は全く問わず、しかし、そういう
「基準」はあってもいいのではないか?


ざっくりとこのような「基準」で経営者の能力を
評価し、そういう実績のある方なら経営を人様に
指南できるし学ぶに値するという考え方は如何な
ものでしょうか。


そしてそこで大切なことは、その経営者がどれく
らいの「銀」を社員に与え続けて、質的、量的に
会社を成長させてきたかといういうこと。


自分にはない借りもの精神論ばかりが立派な
  「経営者気取りの人物」
ではないかということ。


こういうかなり偉そうなご託宣を述べていると
     「そういうあなたは・・・」
と指摘されるのは必然です。


ひたすら冷や汗をかくしかありません(苦笑×∞)



企業は経営者(トップ)の器量以上には絶対に成長
しないという原理原則を否定できる人はいないで
しょう。


企業に限らず、何がしかの組織でも全く同じこと
だと思います。





福島さんは今回の
「モンゴル帝国とシリコンバレーの共通点」という
テーマを、【経営者の器量】に結び付ける私の考え
方をどのように思われるでしょうか。




ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

福島さんの幸運な日々を祈念します。





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SILマネジメントサポート 代表  福島清隆
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